覚書 メモ

自分のための備忘録です。

近所のシネコンにメリーポピンズのポスターが

近所のシネコンにメリーポピンズのポスターが貼ってあった。

2月1日から公開されるそう。

ポスターには帽子を斜めに被り、不敵な笑みを浮かべているメリーポピンズのアップが描かれていて、「これは前作とは違うのかな?」と期待感があったのだけれど、先程検索をかけて調べたらガッカリ😞 

50年前と相も変わらないこれぞディズニーな映画なようだ。

 

ディズニー「メリー・ポピンズ」50年ぶり続編、2019年2月1日公開決定! : 映画ニュース - 映画.com

 

今回の舞台は前作から20年後。子供だったマイケルは父親同様銀行員になり、でも不況で金銭的に困難な状況。そこへメアリーポピンズが再び現れて・・・だそう。

 

おっと。メアリーポピンズと書いてしまった。でも原作に親しんでいるとやっぱりメリーだとしっくりこない。メアリーのほうがなじみがある。

 

うーん。マイケルが大人? 不況? 何なのかな。

 

ミルンのプーさんなんかもそうなのだけれど、このお話はまだ物心がはっきりつく前の世界が不思議に見えていた頃の様子を、子供の視点から描いた本だと思う。(七つ前は神の内みたいな)。

だからメアリーが不思議な魔法使いで当然。実際はちょっと変わった、ほんの少しハイミスになりかかった若い女性。テキパキと物事をこなすけれど、意地悪でそっけない、ファッションが大好きな自惚れやの女性。仕事に不満があればすぐに辞めてしまう。

でもそんなメアリーを子供達は大好きなのだ。

 

原作のシリーズ第一作のラスト、メアリーがいなくなってしまう日。朝から彼女は殆ど口を聞かず様子がおかしい。

Marry Poppins never said a cross word. Indeed,she hardly said a word at all.................

At last Michael could bear it no longer.

"Oh, do be cross, Mary Poppins ! Do be cross again ! It is not like you ! "

メアリーポピンズはイライラした言葉を全然言わない。というよりまったく言葉を発しない。とうとうマイケルは我慢が出来なくなってしまった。

「ああ! もっと意地悪になってよ! いつもみたいに! 全然メアリーポピンズらしくない!」

 

ね? 原作はまったくもって違うでしょう?

というか映画は台無しにしている。

ディズニーいつでもそう。眠り姫にしろプーにしろ、まったく違う別物にしてしまう。設定が違う云々の話ではない。

もともと何でもそうだと思うのだけれど、人は皆ひとりひとり違う。だから万人向けの物語というのは、もとより存在しない。だから全ての物語は各々特定の人々にしか分からなかった。Aの物語はAタイプの人々向け。Bの物語はBタイプの人々向け。

まれに万人向けのお話があるけれど、それはちょっとしかない。長い時間をかけて炉端で繰り返し語られるようにして続いたレアな物語。特別なお話。

 

それをディズニーはインスタントに万人向けにし、しかも子供から大人まで、皆が楽しめるようにした。

こういうのはやはり陳腐化というのだろう。

 

うーん。こんなことは外では言えないな。

物言わざるは腹ふくるる也。

私が心身症になるのも当然。