痛みと言うものにあまり縁のない人生である。
生理痛は経験したことがない(というかなかった。既に過去形)。
二日目でも体育で普通に走っていた。
歯痛も経験したことがない。
親不知を二本抜いた時も、うっすらじくじくとは痛かったけれど、強い痛みは無かった。
試しに貰った痛み止めを飲んでみたのだけれど、このうっすら痛は消えなかった。
「痛み止めというのは、我慢できない激痛を我慢できる痛みにする為のものであり、軽い痛みを全くのゼロにするものではないらしい」
と悟った。まぁ当然と言えば当然。麻酔じゃないんだから。
胃痛もまったく無し。
胃弱なので吐いたり気持ちが悪くなったり胃もたれはあるけれど、胃痛は無い。
頭痛もほぼ無い。
40度近く発熱して、頭が割れるように痛くなったことはある。
それから肩こりから来る”うっすらじくじく”した痛みはある。
でもいわゆる片頭痛は無い。
痛みを経験したのは人生で二度だけ。
二度とも外耳炎で、本当に夜も眠れないほど痛かった。
一度目はまだ20代の頃なので、何しろ痛みと無縁の人生だったので、痛み止めを飲む、ということが分からず、ひたすら一晩我慢して翌日耳鼻科に行った記憶がある。
二度目はつい最近。
この時は在庫のカロナール(母親用の解熱剤)を飲んでみた。
そうしたら、劇的に効いた!
すごいな。痛み止め。効くんだ。本当にすごい。
かなり昔、「石器時代大好き!」みたいな発言をネットでしたら、
「子供をまびいたり、痛み止めも無い時代のどこがいいんだ! 痛みで死ぬ思いをしろ!」みたいに叩かれたことがあるのだけれど、その時は何だかよく分からなかった。
痛み止めの威力を実感した今なら、この発言はよく分かる。
あ。
でも大麻とか、その頃はあったから。
麻はその辺にわさわさ自生しているだろうし、乾燥したものを焚火に投入とかすればいくらか薄らいだかな。
昔は歯抜きの婆とかいて。
グラグラの歯に糸を括りつけて引っ張って抜いたそうだけれど、この糸が麻糸。
幾らかは麻酔効果もあった模様。
うちの薬箱に痛み止めは無かった。
太田胃散は入っていたけれど。
誰も頭痛にならなかった。
誰も痛みは訴えなかった。
やっぱり遺伝なのだろうか。だったとしたら有難い。